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□救い
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「・・・嫌。」
リザが小さく呟く。
その隣で。
ロイはうろたえていた。
(うわぁ、どどどうしましょう・・・!)
もし男が今銃を発砲しても、ロイの結界魔法があれば、止められることには、止められる。
けれど・・・。
(そんなことしたら、僕が魔術師だってことが、フォン君達にまでバレちゃいますよぅっ!)
今奴らの攻撃を止められるのは、ロイと流星だけだ。
(流星は・・・。)
ロイは流星の様子をこっそりと窺うが、向こうもロイと同じように揺れているようだった。
自分達の身の安全をとるか、二人の級友の命をとるか―・・・。
ザァアアア・・・
雨の音が、更に大きくなる。
悩むロイ。
そんなことは露程も知らず、男は引金に指を当て、そして笑う。
「いつ入り込んだのやら・・・。
悪いが俺達の顔を見た奴は生かしちゃおけねえ。
・・・悪く思うなよ。」
男の指が、引金を引く。
ロイと流星が耐えきれず、魔術を使おうと前に飛び出した、その時。
銃声に被って、轟いたのは・・・。