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□救い
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・・・先程から弾が飛んでこないのは、この暗闇を逆に利用し、ロイが結界を張っているからだ。
時々何かが弾かれるような音が、玄関ホールに響く。
「クソッ!
餓鬼共が見えない・・・!」
男が悪態を吐く声が、真後ろに聞こえた時。
戌が玄関の扉を開けた。
「皆さんっ!
良かった、無事だったんですね・・・っ!!」
「ロゼ!?」
外に出るなり駆け寄って来た人物に、七人は驚きを隠せなかった。
そこにいたのは、ロゼッタ・ティーもとい、ティアン・ロゼルダだったのである。
「ロゼ・・・貴女、今までどこに行ってらしたんですの!?」
「そうだよ、皆心配してたんだぞ!?」
「ええと・・・。
なんとか隙を見て逃げて、警察に通報・・・していたのよ。」
ティアンが突然屋敷から消えた理由も、方法も知らないリザとフォンに詰め寄られ、ティアンは慌てて答える。
一般人である二人がその会話に夢中になっている、その隙に。
流星は屋敷を振り返る。