BLUE in the nest

□BLUE in the nest -06
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† † †

「おじさんすごいや!」
(やっぱり、おじさん?)

 占っているはずだったのに、完全にカードを当てられてしまった。シエルは目をぱちくりさせて問いかけた。

「ねぇ、どうしてわかったの?」
「うーん…」

 アンダーテイカーは部屋の隅をうろうろと眺め、言葉を探した。骸骨―棺―人体標本…。

「大人になると、わかってくるんだよ。自分がどんな者か…さ」
「ふうん?」

 柔らかい髪に白い手が置かれ、よしよしと撫でられる。

「だけど…ヒッヒ。右端のカードを引いてよ」

 帽子の下で、前髪に隠れた目が真剣になった気がした。

「未来のファントムハイヴ伯爵と、一緒にいられるかな?」

 少し離れた場所で、タナカが事の成り行きを見守っていた。シエルは頷いて、カードを裏返した。





「引いてみろ。ワン・オラクルだ」
「かしこまりました」

 セバスチャンは22枚の黒いカードをシャッフルし、机の上に広げた。迷うことなく、一枚のカードを選び出す。
 目の高さに持ち上げると、満足そうに微笑んだ。

「THE DEVIL?」
「残念ながら、違うようですよ」

 そっとカードに口付ける。
 シエルは頬を膨らませ、両手の上に尖った顎をのせた。

「昔、アンダーテイカーを占ったことがあるんだ。スリー・カード・リーディングで…一枚目は『審判』、二枚目は『死神』、どちらも当てられた。…三枚目も、わかっていたのかもしれない」



† † †
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