BLUE in the nest

□BLUE in the nest -01
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† † †

(…認めるのは、癪だが)

 エリザベスが近づいて来る。急がなければ、と無理矢理つくった笑顔で子爵を促す。

(こんな軽いのより、あいつのほうが絶対に…いい男だ)

 脳裏を少し前の夜がよぎる。

 それは慣れないコルセットに締めつけられた身体が一瞬で熱を帯びるほど、甘美な回想だった。…



「んっ…はぁっ…」

 シエルはシーツを掴んで、

(そうしないと身体が、意識が、散ってしまいそうだったので、)

ぎゅっと目を閉じていた。

「ご自分が、どうなっているのだか…言ってご覧なさい」
「…あっ…お前のが、太いの…が…出たり…入ったりしてっ…」

 身体の一部が、逞しいもので犯されているのを思い描いて口にする。
 見えない分、いやらしい音が聞こえる分、

「っ…お前の…入れられて…おかしく…なるっ…」

 じんじんと伝わる熱が、心の堤防を決壊させる。

(それはまさに決壊で、紡ぐ言葉も、秘部の濡れ方も、尋常ではない。)

 耳の奥に低い声が染みわたる。

「坊ちゃん…痛いですか?シーツをこんなに握りしめて」

 慰めるきれいな指が、手の震えを教える。

「あ…これは、…その…」

 確かに跡が残るほど、シーツを掴んでいた。



† † †
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