BLUE in the nest

□BLUE in the nest -28
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「やだっ…においっ…」

 セバスチャンの動きに、顔を赤らめて身悶えする。

「いい匂いですよ」
「そんな、こと…っ、あっ…やあっ舌…あっあっ…セバスチャン…そこ、んっ、セバスチャン…ッ」
「濡れてきましたね。この間より、ずっと反応がいい。私の舌は、気に入ってもらえましたか?」

 下腹部から快感の波が上ってくる。
 ベルガモットからローズとジャスミン、そしてシダーウッドやムスクのラストノートへと香りを移らせるSTORYのように、セバスチャンの愛撫は初めは刺激的で、段々シエルを淫猥の渦に引き込み、優しく深く包んでいった。

「んっ、…それとも、…あれだけで…この快楽なしではいられなくなりました…?ねぇ、坊ちゃん、ここをこうされると」
「やっ…やぁっ…そんなに、先っぽに力っ」
「イイんですよね、とっても…?コレ、好きになってしまったんですよね」
「ひっ…ああっ…だめ…そこはだ…め…っ!あぁっ…」

 程なく吐き出される白い液体を、舌で残らず掬いとる。シエルが達するのは二度目だったが、セバスチャンが綺麗に舐めている間に再び固さを帯びていた。

「嗚呼…可愛らしい」

 セバスチャンは目を閉じ、小さなそれを右手で支えると、脈に沿って下から舐め上げた。

「ひぁっ」

 段差の元で舌を激しく動かし、口に入れる。ジュポジュポと音を立てて上下させると、シエルは思わず腰を浮かせた。

「あぁんっ…んっ…」

 声を上げるのが恥ずかしくて、唇を噛む。

「いいんですよ、ほら…声をきかせて」

 もっと、啼いて。
 そう眼差しに込めて、口淫を続ける。

「あぁっ、んぁっ…は…ぁ…あっあっそこ、そんなに、あん、あっ、セバスチャン、出る、出る、はぁん…っ…んんっ!……ふぁ…も…出…たのに、そんな、吸わな…」

 喘ぎながら、涙の滲んだ目でセバスチャンのほうを盗み見た。

 長い睫毛で閉じられた蒼白い瞼は、真面目そうなのに何故か色気がある。囁きの代わりに卑猥な水音を零す口元…。セバスチャンは黒い下着の他は何も身につけていなかった。その下着の中では、シエルの目を釘付けにした太いものが立ち上がり始めていた。

「…」
「これが、また気になりますか?」

 セバスチャンは笑っている。

「…そ、そのままじゃ、きつい、だろう」

 そう言いながら、釘付けになりそうな視線を懸命に逸らす。

 脱いで、欲しい…その熱を、あてがわれたい…。

 シエルはまだ荒い息を無理矢理抑え、自分から俯せになった。セバスチャンははっとして、たじろいだ。

 降り積もったばかりの雪のような白さ、深い森の奥でひっそりと熟したようなみずみずしさ。ふっくらとした臀部は、まだ何の汚れも知らず、これからそれを受け入れようとしていた。

 シエルを三度目に部屋に迎える今日までの苦悩が脳裏過ぎり、セバスチャンは思わず手を伸ばした。

 一度目に、わざと素っ気ない態度で処理をしたこと。
 二度目もまだ、儚げな美しさをたたえたこの少年が自分を求めるなどと、信じられずに。これが最後になるかもしれないと、夢中で抱きしめたこと。

 移ろいやすく多感な少年の心が、好奇心だけで開かれているならば、後先を考えずにねじ込めば壊してしまうことになる。が、同時に、どうしてもシエルを手離したくないという思いも強かった。




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