BLUE in the nest

□BLUE in the nest -30
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「貴方は可愛らしいご主人様…。同時に、可愛らしい虜囚」



 燦然と二人を囲む白薔薇が、微かに潮の匂いを含む海風に揺れていた。夜露はまるで月の涙のように、薔薇の刺を丸く抱いた。

 二人はウェルズ・ネクスト・ザ・シーの城館を訪れていた。古代ローマを思わせる白いパヴィリオンには、上からも下からもツタが生い茂っている。

 セバスチャンはシエルを円柱に押し付けると、幾度も口づけた。小さな唇をこじ開け、冷たい舌を捩込む。

「ん…はぁっ…セバス、チャン…」

 シエルが感じているのを服の上から確かめる。細い紐を取り出し、手を素早く後ろに縛った。

「やぁっ…何…」
「ここでは、貴方が私に従うのですよ。いいですか」

 そう言うとセバスチャンは、シエルのズボンに手をかけ、勃ち上がっているそれをあらわにさせた。

「…!」
「さあ、認めなさい、自分が性の虜であると」
「や…、恥ずかし…」
「ええ、…服を着たまま、ここだけ見せて、ほら、こんなに濡れている…恥ずかしいですね…」

 セバスチャンは手袋を外して指を舐めると、シエルに宛てがった。セバスチャンの手の上で、薄桃色のものが小さく踊る。

「はあ…ん…」

 やがて手が離れ、セバスチャンはシエルを置いたままパヴィリオンの階段を下りた。

「セバッ…」
「歩いてらっしゃい、ここまで」

 セバスチャンの白い顔は月光に艶めき、睫毛が濃い影を落としていた。黒い腕が手招きをする。シエルは逆らえず、歩き出した。紅い瞳が微笑みながら自分のあらわになったものを注視していた。シエルは目を逸らして、階段を一歩下りた。

「…っ!」

 揺れ動く度に、先端からとろりとした液体が零れる。階段を下りきると、シエルは息を吐いて崩れ落ちた。

「よくできましたね…ではご褒美に、もう一本増やしましょうか?」
「な…!?」

 セバスチャンは少し太めの縄をしゃがんでいるシエルの滑らかな脚に跨がせ、上へ引っ張り上げた。

「ああっ…」

 悲鳴を上げ、顔を歪める。縄が勢いよく上を向いていた小さな性器を押さえ込み、柔らかな臀部に食い込んだ。

(僕…は…っ…こんな格好で…)
「如何ですか?坊ちゃん」
「ひ…、痛…、.....が、…れ…」

 シエルは途切れ途切れに喘いで、セバスチャンの胸に倒れ込んだ。

「お願…解いて…」
「もう…?代わりに、何をして欲しい…?」

 解放されたい一心で、言葉を紡ぐ。

「挿れて…痛い、ところ、優しく…撫でて…お願いだ…セバスチャン」
「ふふ、いいおねだりですね」

 セバスチャンは全ての縛めを解くと、シエルの白い下半身を強く引き寄せた。



END




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