迷探偵シンパチ
□第三話
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朝、学校へ行くと、校門のところにバスが停まっていた。
「あ、新八君」
餡子さんが後ろから声をかけてきた。
「おはようございます」
「おはよー」
「今日、何か行事ありましたっけ?」
「もしかして、知らないの?」
「何をですか?」
「スキー・スノボー実習のこと。急に昨日メールで回ってきたんだけど、」
僕には連絡網で回ってこなかったのか…
姉さんも教えて下さいよ。
「まぁ、用具も授業料でレンタルできるから大丈夫じゃないかな?」
「そうなんですか…」
なかなか状況が読み込めないままバスの前に立ち止まっていると、バスの窓を開けて銀八先生が顔を覗かせた。
「乗ってないのはお前ら二人だけだぞ〜早くバスに乗れ」
「あ、すみません」
僕と餡子さんがバスに乗ると、席はもう埋まっていて、空席は二つだけだった。