迷探偵シンパチ

□第三話
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「全員集合〜」

銀八先生がメガホンを使って叫んでいた。
いや、上級者コースに行ってる生徒には届かないだろ。と思ったけど、地獄耳か察しがいいのか3Zの生徒が銀八の周りに集まってくる。

「点呼をとるから何となく並べー。1から順に…」

「1!」
「に〜!」
「山!」
「シ!」
「GO!」


順番に数字を言っていったところ、3人足りなかった。

「よーし!全員いるな」
「先生、生徒の点呼取ったんじゃなかったんですか!全員いませんよ!」
「先生ー!3人いませーん!」
「ったく。誰だよ。まだ集合してない奴は。8時になんねーと行かないとかじゃねーよな?プロ意識かコノヤロー」
「いや、ドリフの話は関係ないからね。
先生がメガホンなんかで全員が集まると思ってるのがおかしいから」
「捜しに行きましょうか?」
「場内放送で迷子のお知らせでもしてもらったらどうですか?」
「それ、グッドアイデア!ちょっと放送かけてくるけど、その間何処にも行かないように!」

銀八は走って建物の方に体を向けたが、振り返って尋ねた。

「で、いないの誰だっけ?」
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