悲哀の幻想
□第二章
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しばらく相手を探るように立ち尽くしていた二人は、同時に動いた。
「はぁぁっ!!」
「おらぁぁ!!」
キーン、と剣と剣のぶつかる音が静かな荒野に響き渡る。
「…貴様、いい剣技を身に付けているな」
「褒めてくれてどうも…ありがとうっ!!」
語尾の辺りで力を籠めた。
しかし、シヴァンの剣はピクリとも動かない。
「…はっ!!」
気迫と共に、シヴァンはゴーダルクの剣をさばき、背後に回った。
「凄えスピードだな。…けど、まだ終わりじゃないぜ!」
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