男勝り審神者のブラック本丸記

□【主】俺の可愛い可愛い(ry主の話を聞け【LOVE!!】U
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「やはり、スレというものは面白いな」

 思いの外、多くの人間達が自分のスレに関心を持って見てくれている。良い事だ。

 画面の向こうにいるのは、嘗て己が怨み憎んだ人間の審神者達。

 だが、主と出会い、個を改めて認識した今、三日月の中で人間への暗い思いは綺麗に消化されつつあった。

 …まあ、正直に言えば、主以外に興味が無いだけなのだが。

「む。144の俺め…粋な計らいをするな」

 この同位体は恐らく、このスレ主が自分の同位体だと気付いているのだろう。腹立たしい事だ。

(口吸い、か)

 現在、自分の膝枕で無防備に眠っている主を見詰める。

 小さく桃色の唇に目がいった。

(…まだ、早いな)

 例え今、眠っていて意識が無いとしても、だ。

 唇は、やはり思いが通じ合った時にとっておこう。

(と、すれば)

 右手で前髪を払い、白く張りのある額に口付けを1つ落とす。

 一瞬、違和感を覚えたのか身動いだが、すぐに再び寝入ってしまった。

(愛らしい、可愛い、愛しい、我が主)

 ああ、幸せだ。

「みーかーづーきー…」
「おや、鶴丸か。どうかしたのか?眉間に皺なんぞ寄せて」
「君、今…主に口付けをしていただろう?」
「何ぞ見ておったのか。破廉恥な」
「君が縁側にいるのが悪い。そして主の寝込みを襲うんじゃない!!」
「何故お主に言われねば」
「いいか三日月!そもそも主は」

(お、これは長くなるな。早急にとんずらせねばな)

「だから分かったか、って!!おい三日月まだ説教は終わってないぞ!!待て!!」
「待てと言われて待つ阿呆はおらん」
「三日月いいいぃぃ―――!!」

 全く、兄貴面しおって。

「早く己の感情を認めれば良いものを」

 いや、そうするとライバルが増えて厄介か。

「ははは!鶴よ!お主はそのままで良いぞ!」
「何がだあああぁぁ―――!!」






【主】俺の可愛い可愛い(ry主の話を聞け【LOVE!!】

第2話




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