ドラゴンクエストV
□冒険の旅(全12ページ)
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待ちに待った16歳の誕生日。
変な夢を見た。
女の人に色々と訊かれて答えていくと…。
「あなたは豪傑を絵に描いたような人です」
とかなんとか言われた。
豪傑って何だろう。
よく分からない。
「私の可愛いコーマや、起きなさい」
そうお母さんに起こされ、身支度を整えてお母さんと一緒にお城へ向かった。
ここ、アリアハンの王様は、民にとても優しくて賢い王様なの。
私も時々、修行の成果を見せに行ってたわ。
でも…今日のお城は、いつもと違う空気が漂っていた。
お母さんはお城の外で待つって言って、私の背中を押した。
私は真っ直ぐ進んで、階段を上がって玉座の間へ来た。
玉座に座る王様は、いつになく真剣な眼差しで見つめてきた。
「おお、来たかコーマ。バラモスを倒す為に旅立ち、亡くなったオルテガの娘であるそなたには酷かも知れんが…お主の修行の成果を存分に発揮する時が来た」
「はい。父に代わり、必ずバラモスを倒してみせます」
「うむ。大臣」
王様に命令された大臣が、大きな袋を手渡してきた。
「ワシからの餞別じゃ。ルイーダの酒場で仲間を集め、旅支度するといい」
大きな袋の中には、ひのき
の棒や棍棒、旅人の服…それに100Gが入っていた。
「ありがとうございます!王様!」
「では、行くが良い。勇者コーマよ」
勇者…。
勇気ある者がこう呼ばれるという。
私のお父さんも勇者だった。
勇者コーマ…うん、なかなかカッコイイじゃない♪
私は一旦、家に帰りお母さんに話した。
「ルイーダの酒場で仲間を…。そうねぇ…。お母さんは、こういうは縁だと思うのね」
「縁?」
「職業に囚われず、人柄で仲間を選んでみなさいな。長い旅になるのだから、気を許せる人とじゃないと、あなたがしんどいだけだわよ」
「なるほど…。分かった。それじゃあ、荷物を取ったら行くね」
私は私室に入り、着替え等を入れた鞄や銅の剣、皮の盾を持った。
お母さんとお爺ちゃんに見送ってもらい、ルイーダの酒場へ赴いた。