ドラゴンクエストV

□冒険の旅(全12ページ)
1ページ/12ページ

待ちに待った16歳の誕生日。

変な夢を見た。

女の人に色々と訊かれて答えていくと…。


「あなたは豪傑を絵に描いたような人です」


とかなんとか言われた。

豪傑って何だろう。

よく分からない。


「私の可愛いコーマや、起きなさい」


そうお母さんに起こされ、身支度を整えてお母さんと一緒にお城へ向かった。




ここ、アリアハンの王様は、民にとても優しくて賢い王様なの。

私も時々、修行の成果を見せに行ってたわ。

でも…今日のお城は、いつもと違う空気が漂っていた。

お母さんはお城の外で待つって言って、私の背中を押した。

私は真っ直ぐ進んで、階段を上がって玉座の間へ来た。

玉座に座る王様は、いつになく真剣な眼差しで見つめてきた。


「おお、来たかコーマ。バラモスを倒す為に旅立ち、亡くなったオルテガの娘であるそなたには酷かも知れんが…お主の修行の成果を存分に発揮する時が来た」

「はい。父に代わり、必ずバラモスを倒してみせます」

「うむ。大臣」


王様に命令された大臣が、大きな袋を手渡してきた。


「ワシからの餞別じゃ。ルイーダの酒場で仲間を集め、旅支度するといい」


大きな袋の中には、ひのき
の棒や棍棒、旅人の服…それに100Gが入っていた。


「ありがとうございます!王様!」

「では、行くが良い。勇者コーマよ」


勇者…。

勇気ある者がこう呼ばれるという。

私のお父さんも勇者だった。

勇者コーマ…うん、なかなかカッコイイじゃない♪




私は一旦、家に帰りお母さんに話した。


「ルイーダの酒場で仲間を…。そうねぇ…。お母さんは、こういうは縁だと思うのね」

「縁?」

「職業に囚われず、人柄で仲間を選んでみなさいな。長い旅になるのだから、気を許せる人とじゃないと、あなたがしんどいだけだわよ」

「なるほど…。分かった。それじゃあ、荷物を取ったら行くね」


私は私室に入り、着替え等を入れた鞄や銅の剣、皮の盾を持った。

お母さんとお爺ちゃんに見送ってもらい、ルイーダの酒場へ赴いた。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ