第一駄文書物!

□突然現れたソイツ
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ソレは私が食後の運動で、珍しくチュウチュウ氏を追い掛けている時に来た。

それも上から。




ドサドサッ……

―――ゴンッ!





「……、」



落ちてきたソレを見た時、鳴く事も忘れて呆然としていた。



(これは……一体誰だ?)



そう、金髪の12、3才位の少女が木の上から庭へ落ちてきたのだ。



(……、取り敢えず誰か呼ぶか)



「にー、にー」



……………。



(うん?誰も居なかったのか?)

私がそう思った時、

「あれ?シセルどうしたの?」

リンネが隣の部屋から顔を出した。

「にー、」

「ん?」

少女の方へ鳴くが少女は一向に動く気配がない。
もしかしたら頭を打ったのかもしれない……

「にー」

「んん?あ、誰か倒れてる!」

リンネが走って庭へ行き、少女を抱き起こす。

「大丈夫!?お腹すいたのッ?」

(突っ込む所はそこなのか……?)

少女を揺さ振らないのは彼女も頭を打ったかもしれないのを予想したからだと思う。

……多分、



取り敢えずソファーの上に寝かせて、頭を濡れたタオルで冷やしてみるが、起きる気配はない。



「シセル、この子誰?」

(私が知るわけがないだろう……)

答えられたとしても死者の世界でだけなのだが、

「あぁもう!気になる!」

(だから私に聞くな!)

そんな事をしていると……



「…………、何をしてるんだ?」



「にー、」



ヨミエルが来た。
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