貰い物!

□おかえりとただいま
2ページ/7ページ

「ゲローっ!!急がなくてはっ!」

ケロロは秘密基地にある会議室まで走っていた。

実は先程まで、ケロロは熱中でガンプラを作っていてすっかり侵略会議のことを忘れていたのだ。

「はぁ…、はぁ…、つ、着いたであります」

何とか会議室の前までたどり着いたケロロだが久々にダッシュをしたらしく、息がかなり上がっていた。
ギロロが見ていたら、やいのやいの言うだろう。

ケロロは息を整えると、会議室の扉を開けようとしたが、その手は止まってしまった。何故なら、

『ボクは軍曹さんの事が嫌いですぅ!』

「…えっ…?」

彼―…タママは今何と言った?
ケロロは足を震わせる。

『オレと同じだな。オレも隊長が嫌いだぜぇー。クックー』
『僕も隊長殿が嫌いでござる』

「あ…ああっ……」

タママと同様クルルとドロロの言葉に、ケロロは頭の中が真っ白になった。

そして…、本当の悪夢の言葉はこれからだった。

『俺もケロロが一番大嫌いだ。いや、一番愛していない』

「…そ…んな…」

恋人であるギロロにまで酷い事…いや三人以上により酷いことを言われてケロロの心はズタズタに。

「も、う…いやっ!聞きたくないっ…!」

これ以上聞きたくなく、その場に居たくなく、ケロロはその場から走りさってしまった。

「む…?」
「急に扉を見てどうかしたんすか?ギロロ先輩」
「……いや、何でもない」

―…一瞬、扉の向こうに誰かが居た気配がしたような…。……そんなわけないよな…?
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ