貰い物!
□背負って、背負われて
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「っ」
堪えきれない気持ちが力となり、何かを力強く掴んだ
「!?」
微かな暖かさを感じたため固く閉じていた瞼を開ければ、そこには心配そうな表情で俺を見下ろしている神楽がいた。
「か、神楽…」
「銀ちゃん、凄くうなされてたアルヨ…怖い夢でもみたアルカ?」
気遣うようにそう言った神楽に、これ以上心配を掛けぬよう、俺は神楽の頭に手を置こうとした…
「大丈夫だ。特大ケーキに潰されそうになる夢を見ただけだから…って、え?」
妙な違和感を感じ視線を送ると、俺の手が神楽の手首をガッシリと掴んでいることに気が付いた。
さっきの暖かさはこれだったのか。
納得した直後俺は直ぐさま手を離した。
「ワリィ」
「気にすることないネ。てか銀ちゃん…そんなアホな夢でうなされてたアルカ」
心配して損した、などと言い神楽は俺の自室から出て行った。
「…」
静かになった部屋で、俺はゆっくり目をつぶった。
そうだ…
過去は過去…
今は今、だよな…。
着替えを済ませて居間へ行けば、新八と神楽が朝飯の用意をしていた。
「ふわぁ〜あ。。はよーさん」
「おはようございます」
「おはよーネ」
挨拶を済ませて食卓を囲み、他愛ない話をしながら食事を始める。
何気なく窓の外を眺めたら曇天の空が見えた…
・・・