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□喧嘩の後には必ず(三郎ver)
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「よお、はっちゃんざえもん」
「いきなり微妙な挨拶だな、おい」
草むら付近にしゃがみ込んでいた八左ヱ門のところに、微妙な挨拶をしながら三郎があらわれた。
「何?また虫逃がしたのか?」
「まあな。つっても逃がしたのは孫兵なんだけどなー」
まったくしょうがねえ奴だよと八左ヱ門が笑いながら言う。
三郎はお人よしな委員長だなと心の中で思いながら、八左ヱ門の隣にしゃがみ込んだ。
「ん?そういえば三郎、俺に何か用か?」
今気付いたとばかりに横にしゃがんでいる三郎を見る。
「いや、別に…まあたまには後輩のために健気に働く生物委員長さんの手伝いをしてやろうかと思ってよ!さあ毒虫ども!この鉢屋三郎様がお前たちを蝋人形にしてやろう!!」
「何でだよ!時代違う!ここ室町!そのネタを出すには早過ぎる!」
「あれ、実は俺が生み出したんだぜ?」
「え!?まじでか!…っていやいやいや違う違う!嘘つくなよ!」
「キャイ〜ンとかも俺が生み出したんだぜ?知ってた?」
「いい加減にしろ!!」
二人で馬鹿なやりとりをしているうちに、毒虫たちの回収は終わった。
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