dino x squalo
□あのさ…
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「あのさ…スクアーロ…」
「あ゛?」
「…何でもねえっ」
今日もまた、気持ちを伝えることが出来なくて、自分を悔やむんだ。
伝えたいこと、それは…
もう1年付き合っているのだから、キスの一つや二つして欲しい、という自分の願望である。
自分勝手なことも何と無くわかってる。
「はあ…」
「何だよ伯セいたいことがあるなら話せよ!」
じゃあ言ってやる!!
バンッと机を叩いて、椅子を蹴った。
その行為と音にスクアーロは肩を震わせた。
「キスしてよ」
「嗚呼、良いぜ」
………………………………あれ?
断らないの?
おkなの??
「何だよ…。したくねえのかよ…?」
「いや違うよ…。だってそんな呆気なく…」
何と無く違う、とか思ってると、スクアーロの顔が近付いてきた。
「おら、目ェ閉じろ」
何故か怖くて、ぎゅっと目を瞑った。
ちゅ、と静まり返った部屋に音が響く。
俺は唇を離されても硬直したままだった。
「う゛おぉい…何をそんなに…」
俺の方が恥ずかしい、とでも言ってるようだ。
ま、分かるけど…。
いきなり過ぎて驚いてるんだよ。
「キスの先ってどんなのだろうな…」
何言ってんだ、俺ぇええ!!!!!
何故がぽろりと口に出してしまった。
無論、スクアーロに返答は無い。
吃驚しているようで。
そんな顔が見れなくて、俺は俯いていた。
「は、はは」
スクアーロは笑った。
あれ?
「おまえ、意外とエロいんだな…。良いぜ、教えてやるよ」
あれ…何かヤヴァイ展開になってないか…?
俺、どうしたら良いんだ…。
いきなり肩を掴まれる。
「いぅ…!」
そのまま少し広めのソファに押し倒される。
「な…!?」
「ヤりてえんだろ?」
違うとは言えない。
首を横には触れない。
だって、彼になら抱かれても良いと思うから。
「痛いのはやだかなら…」
そう言って俺は彼の首に腕を回した。
彼は、優しいキスで俺を堕とした。
俺はそのキスに犯され、自ら深く、熱いものへとしていった―…。
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