文2

□出逢い編
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『ーあのぉ、予約のセッティングするの俺なんで、きちんと把握しといてもらわないと困るんですけど…』


僕の後ろにいた山崎さんが心底困り果てた表情で言った。


それに対し、店長である銀さんは、


『ぁあん?何言ってんだジミー。お前ね、こんなもんは普通セッティングする奴がきちんと把握しとくべきだろうが。これだから地味な奴は…』


と、のたまった。
完全に開き直りだ。そして悪口も入っている。



『ジミーじゃなくて山崎です。それに、普段なんにも仕事しないから予約受付と把握ぐらいはちゃんとしとけ、ってオーナーから怒られたのアンタでしょうが!』


山崎さんも負けじと反論する。



いつもこんな感じ。




ーーそう。



仕事自体は本当に気に入っているのだが、このダメ店長のおかげで周りが振り回され、苦労しているのだった。





だが、この後ある人物がココに転職してきたことにより、目の前の甘味にしか興味のないダメ店長が仕事人に大変身することになるとは、誰も思いもよらなかった。









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