文2

□出逢い編
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『オイみんな〜、ちょっといいか?』



事務所から、ココの料理長である近藤さん(通称ゴリ長)が出てきて僕たちのくだらない言い合いは中断した。



『先週、バイトがいきなり2人も辞めて大変だっただろ?それでなーーー』





ーーやっと新しく入ってくれる人が決まった。



そう言ってゴリ長は、とても嬉しそうに笑い、後ろに顔を向けた。



『トシー、みんなに紹介するからこっち来い。』



ゴリ長に“トシ”と呼ばれた人物の影が事務所入口から現れる。



自然、僕たち3人はそちらに視線を向けた。



そして、本人そのものが出現したのを見た瞬間ーーー






ーーゴクリ。



銀さんの喉が鳴り響いた。



ゴリ長はそれには構わず、尚も嬉しそうに


『えー、俺の自慢の幼なじみ、土方十四郎クンだ。』


と僕たちに紹介し始めた。




土方さんは最近まで有名な企業に勤めていた凄腕リーマンだったらしく、訳あってそこを辞めることになったのがきっかけで、ココに来ないかとゴリ長が誘ったらしい。








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