□君は可愛い(銀土)
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『なぁ土方〜。』

『あ?』

『ちょっと銀さんお願いがあんだけど。』





ジリジリと照りつける日差し。
潮風とリズムを合わせて、寄せては引く波の音。
波にはしゃぐ人々の声。
夏真っ盛りの午後。




俺と土方は海に来ていた。

そう、今日は土方の久々の非番。



『お願いって…何だよ?』


『かき氷食いたい、イチゴミルク味。』


『…………』




『かき氷食いたい、イチゴミル『うるせえよ!聞こえてんだよ2回も言うなボケがっっ!』

『あざーッス!ゴチになりまーッス!』


『っ……てめぇ…かき氷1つ買う金も持ってねぇのかよ、ちゃんと働けやゴラァ!』


『うるせえなぁ!無いんだよ!働きたくてもこの不景気じゃ仕事が入ってこねぇんだよ!誰か助けてくれよコノヤロー!』


『はぁ?なにが仕事入ってこねぇだ!てめぇのやる気が無いだけだろうが!甘ったれんな!』


『ひっでぇえ〜土方…そんな言い方しなくてもい〜じゃんかよ〜!これでも結構頑張ってるんだよぉお?』



わざと俯いて、しょんぼりしてみる。


するとーーー



『……ったく………まぁ、なんだ、その……わざわざ、バイクでここまで連れてきてくれた訳だし…あぁ、アレだ、ガソリン代の、代わりってことで…1個だけなら、お、おごってやる…ょ…』



土方が照れてる。
顔が赤い。
なんだよ、なんなんだよ、そのいちいち可愛いウブな態度はぁあ!



『ありがとな、土方はやっぱ優しいな。』


『はぁ?べ、別に、気づかってやってる訳じゃなくてだな、後からガソリン代よこせ、とか言われたら面倒だから…その…『はいはい、わぁーってるって、ほら、早く食おうぜ!』



だ〜か〜ら〜!
これ以上そんな可愛いトコ見せられたら我慢できないから!

特に夏の海だからね!
いつも以上になんやかんや盛り上がっちゃうからね〜コレ!。





でも恋人同士なら、やっぱコレはやりたい。



『土方〜、俺に食べさして、あ〜ん。』

『なっっ、な、何言ってやがんだ!んなことするかバカ!自分で食え!』



あ、また怒らせちまった。
でもさっきより更に顔赤いね〜。
超可愛いね〜。
可愛すぎるね〜。
やべぇ、にやけるの押さえろ、俺。


『あのなぁ、俺だって恥ずかしいよ?大の大人が、しかも野郎同士で、って。』

『………』


『でも好きな奴からあ〜んしてもらうの嬉しいじゃん!味も更にうまくなるってもんじゃん!はぁ〜、十四郎にあ〜んしてもらいたいなぁあ。』

『!!』



滅多に言わない下の名前で呼んでみる。


『し、しょうがねぇな…そんなにしてほしいなら、して、やる…早く食わねぇと溶けちまうし………あ…あ〜ん』




はぁぁ…
こんな可愛すぎる恋人がいて、銀さん幸せです!




終わり
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