I am here

□呪われた王女
2ページ/6ページ

自分の身の置き方というものは、かなり幼い頃からわかっていたつもりだ。


だから今自分が、置かれている立場も、誰よりも優しい大好きな兄が泣きそうな顔で無理に笑っている意味も分かる。


兄がやって来る二週間前からその話しは、看守たちの噂話で聞いていた。


だから私の心は、決まっている。


ようやく、私にも出来ることが見つかったのだから。
こんな私にも出来ることが。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ