江戸村でござる
□お江戸物語*才蔵とお艶D熱帯夜
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「お帰り。今日は暑かったねぇ、お前さん。お疲れ様。」
一日中、聞き込みに回り、汗まみれになって夜遅く帰って来た亭主をねぎらうお艶。
才蔵「もう、汗で着物が塩吹いてらぁな。…この刻限じゃ湯屋も終いだな…。」
お艶は心得て、手拭いと着替え一式を渡してやる。
才蔵は店の裏手にある井戸に行った。
ザバーン、バシャーンと音がし、少し経って髷を濡れて光らせた才蔵が脱いだ物を抱えて戻って来た。
「…ふう、さっぱりしたぜ。」
お艶は洗濯物を受け取り「お前さん、冷やがいいかね?」
才蔵「ああ。一本頼まぁ。」