江戸村でござる

□お江戸物語*才蔵とお艶G秋口4話
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@秋と言えば…



夜中の冷え込みにお艶はふと目を覚ました。

うだるような夏の暑さが嘘のように引いて、最近は涼しいというより、冷え込む夜が続いている。

盛大に鳴く虫の声で、目がヘンに冴えてしまった。



…1人で起きているのもつまらない。


隣で眠っている才蔵の顔が、行灯の灯りにぼんやりと照らされていた。

お艶はしげしげと亭主を眺め、そっと指先で寝ている顔をなぞって見る。



額から鼻、唇から顎

ちょっと2、3本、顎に髭を剃り残しているのが微笑ましい。

いつも良い男♪
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