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□第2章 フィラデルフィア編
@課せられた重荷
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〈第2章〉フィラデルフィア編
@課せられた重荷
マイアミを出発して2週間ほど経った。
モンスターと戦いつつも、馬車は快適に進む。
キャサリン「やっぱり歩きよりずっと楽よね♪」
ギル「ホレイショに感謝だな(笑)…旅がはかどって有り難い。」
サラ「…フィラデルフィアで【オーブの一族】の消息が分かれば良いわね。」
ウォリック「かの一族が守ってた筈のオーブが何故モンスターになった、ぱぴちゃんの手に入ってたのかが謎だよな。」
ニック「だよね〜、他のオーブはどうしたんだろう?」
ギル「願わくばブルーオーブは、たまたま盗まれたとかであって欲しいな。」
御者台からブラスが声をかけて来た。「ギル、前方に村が見えて来たぞ。」
ギル「そろそろ日も暮れる。今晩はそこに泊まるとするか。」
陽気も良くなって来てるので、村が無ければ野宿も多いギル達。
キャサリン「お風呂入りたいわよね。」
村に入ると、遊んでいた子供達が馬車を追いかけて来た。
子供1「なあなあ、あんた達誰?」
子供2「どこから、来たの?」
子供3「何しに来たの?」
わらわらと馬車を囲んで騒いでいる。
ブラス「側に来ると危ないぞ。…小父さん達は、旅の者だよ。この村に泊まれる宿屋はあるかな?」
子供1「村の奥にあるよ。」指差した先に確かに一軒の宿屋があった。
ブラスが馬車を宿屋の納屋に横付けした。
宿屋の主が飛び出して来る「いらっしゃーい!」
ブラス「今晩の宿を頼むよ。人数は6人。部屋はあるかね?」
主人「はい、ちょうどございます。」
ブラス「それと馬車を入れる納屋も、今晩貸し切りたいんだが。構わないかな?」
主人「はい、どうぞ。」
そこでブラスは馬車を納屋に入れた。
主人が馬を外して世話をしに厩に連れて行く。
キャサリン達が馬車から降り納屋から出てくる。
最後にギルが馬車を降りて来た時、窺うように見ていた村人が、驚きの声を上げた。
男「すげー、宝石付きの鎧かよ?」
婦人「何者なのかしら?」
老人「どこかの大金持ちかのう?」
ワイワイガヤガヤどよめく村人達。
ニック「…ギル、やっぱり注目されてますよ。」
ギル「注目されているのはこの鎧だろ(笑)…サラ、馬車の扉を頼む。」
頷いたサラが魔法で封印した。
キャサリン「確かにちょっと目立ち過ぎよね。金持ちだって誤解されるかもよ?」
ギルは笑い「金持ち?実際は逆さに振っても鼻血も出ないよ(笑)」
ニック「そうそう、マイアミで武器や防具にかなり使ったからね〜。」
キャサリン「ヤだヤだ。貧乏くさい会話。これが仮にも【勇者】一行なんて情けない。」と小さな声でぼやく。
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