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□フィラデルフィア編
A家出息子の帰還
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フィラデルフィア編
A家出息子の帰還


フィラデルフィアへの旅の道中、馬車から降りての休憩や野営の時、何かとヴァレンズはギルの後を付いて回っていた。

今も二人で、薪にする枝拾いに出掛けたところである。

野営地の準備をする他の仲間達。

火を起こす場所の草を抜いているキャサリン。

火事の予防の為に抜いているのだが、枝を集めてゴソゴソ動き回っている二人を指差し「…見て(笑)…何だか刷り込みされた雛みたい。後尻くっ付いちゃって。(笑)」

馬の世話をしているニック「あ、やっぱりそう思う?」

水を汲んで来たウォリック「お子ちゃまなんじゃない?まだ(笑)」

「…いつも二人で何の話をしてるのかしら?」石でかまどを積んでいるサラは少しお冠だ。


キャサリン「妬かない妬かない(笑)」

「!や、妬いてなんか…。」赤くなるサラ。

ブラスはサラが積んだ、かまどに鍋を据え置き、皿やフォークや食材を馬車から運んでいる。

ギルとヴァレンズが話をしながら野営地に戻って来た。

二人とも両腕にいっぱい小枝を抱えている。

ギル「…ほら、薪になる枝だ。…これで足りるかな?」

ヴァレンズ「オレのもあるから、大丈夫だよ。…なあ、又あの続き頼むよ。良いところで、まだ途中だっただろう?」


ギル「君も好きだね。…私は恥ずかしいんだが…」

ヴァレンズ「そんな事言わずにさ〜。頼むよ(笑)」

何だか意味深な会話…

仲間達はつい、耳をそばだてた。

ヴァレンズ「…アンタは見るからに【勇者】でございってタイプじゃないだろ?それが押し付けられた運命ってヤツにどんな風に対応していったかが面白くてさ。…前の【勇者】や仲間達、オレのご先祖はどうだったんだろう…って思うんだ。同じ感じだったのかな?…オヤジにちゃんと聞いておけば良かった。」

ギル「…これから聞けばいいさ。」


ヴァレンズ「無事ならね。…さぁてと、食事の支度しなきゃな。」

ああ、そういった話をしてたのか…と仲間達は納得する。

最初のヴァレンズの登場があまりに衝撃的だったので、ギルにべったりしている彼を、つい、心の中でアヤシイ男扱いしてしまうのだった。

程なく野営地に良い匂いが漂う。

今、ヴァレンズは自分から申し出て食事の支度の一切を引き受けてくれていた。

始めは食事当番は順番でと遠慮してたのだが、彼が『食事は美味く食うもんだ』と言い張ったのである。

実際ヴァレンズが作った食事は、これが同じ食材か?と思うくらい大変美味しかったので、それからは彼に任せていた。

焚き火を囲んで食事をとっている時、ブラスが傍らの剣を引き寄せ、ボソッと言った「…どうやらお客さんだぞ。」
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