遂にやっちまったなぁ…CSI合同捜査♪&よもやま話☆

□ベガス×マイアミ×NY合同捜査
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ACT1
需要と供給


マイアミ


マイアミの溢れる日差しが眩しい…。

丘の上に、蒼い海の見える墓地。

潮の香り…海風が吹き渡っていた。

整然と白い石の墓が並び、太陽光を反射して、きらめいている。

マイアミ市警CSI、ホレイショ・ケイン警部補は、その中の1つの墓の前にぬかづいて祈りを捧げていた。

色とりどりの可憐な花が置かれた墓…その名前はマリソル…亡くなった彼の妻である。


静寂を破る無粋な音…携帯の呼び出しが鳴った。

ホレイショ「…ケイン…アレックスか。ああ、まだ墓だ。そうか…分かった。今から向かう。」


ホレイショがハマーで向かった先は、最近再開発により、企業が移転して、空きビルや空き家が多い地区だった。

その為、犯罪者や、ホームレス、不良少年どもには格好の場所となっている。

落書きだらけの古いビル…パトカーと別のハマーがある。

ハマーはマイアミ・デイド署の公用車なのである。

ホレイショは、その横に自分のハマーを停め、立っている警官に合図すると、お馴染みの『立ち入り禁止』の黄色のテープをくぐり抜けた。

先着していた部下のエリック・デルコに声をかける「…遅くなった…何か分かったか?」

デルコ「チーフ、死体は地下室です。」小声で「…姉の所に行ってくれてたんですね…きっと喜びます。」

ホレイショ「…妻だからな。礼を言われる事などないさ(笑)」

デルコ「…。」

ホレイショの亡くなった妻はデルコの姉だった。


2人は地下に降りる。

仕事柄、良く知ってる臭いが充満していた。

人の腐敗する臭いが…。

転がっている遺体を、女性検死官のアレックス・ウッズが調べていた。

アレックス「待ってたわ。ホレイショ、見て。」

ガスで膨れかかった遺体は、20代後半から30半ばぐらい、耳や鼻にピアスをし、派手なシャツ…見るからに堅気ではない。

遺体には蛆がわき、蠅がブンブン飛び交っている。

アレックス「…地下室で気温が低かったせいで、これでも腐敗の進行が遅れたみたいだけれど…多分、死後10日は経ってるわね。胸をひと突き。まるで容赦なし。ほら、刃が一気に背中まで抜けてる。防御創は…無いわ」手や腕を見せた。

ホレイショ「…コイツに見覚えがある。確かヤクの売人のマイク・バレーだ。ロクデナシの1人。抵抗してないって事は、犯人は顔見知りだな。…そして油断していた…客か?」

デルコ「ジャンキーは、禁断症状が出ると見境ないですモンね。」
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