遂にやっちまったなぁ…CSI合同捜査♪&よもやま話☆

□ベガス×マイアミ合同捜査
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ACT1
昆虫採集+α


ひらっと目の前を蝶が横切り、咲いている花に止まる。

「お♪」日差し除けの麦わら帽子をかぶり、捕中網を構えるグリッソム。

「よーし、いい子だ。そうそう…動かないでくれよ…」


ギル・グリッソムは、マイアミのエバーグレーズ国立公園にガイドといた。

ベガス市警CSI主任で、ワーカーホリック気味の彼は、半ば強制的に休暇を人事部から取らされたのである。

曰わく『上司が部下より、仕事熱心なのは結構。しかし度が過ぎると、部下の誰もが上司に遠慮し、当然の権利の決められた休暇を申請しにくくなる。忙しいのは分かるが、君のチームは特に、休暇所得率が低いぞ。人事担当として見逃せる数字ではない…」云々。

そこまで言われては仕方ない。

この機会に、グリッソムはかねてから念願だったこの地の昆虫観察に来たのである。


エバーグレーズは国立公園の為、研究資料とする以外は昆虫採集が禁じられている。

グリッソムは自分の別の顔…昆虫学者ギル・グリッソムとして申請し、許可を貰っていた。

「♪」網が翻る。

捕まえた蝶を観察し、「…君は、私のところにお仲間(標本)がいるな…」

そう言って網から蝶を放してやった。

ひらひらと飛び去る蝶にむかい、グリッソム「元気でやれよ。」


マイアミには以前にも来たが、仕事絡みで、そんな暇が無かった。

今回は長めの休暇の為、じっくりと観察、採集ができる。

「♪♪」

心おきなく、至福の時を過ごすグリッソム。


ガイドも、グリッソムの為に、昆虫がいないかとキョロキョロ辺りを見回していたのだが…。

「ー!」草が茂っているその向こう…異様なモノが目に入った。

震える声で「ち、ちょっと、グリッソム博士、あ…あそこを…!」

彼の指差す先にあったのは…湿地帯の水辺近く。

そこにあったモノ…

それは一部が欠けた人体だった…

ブンブンとグリッソムにはお馴染みのお友達…蠅が飛び交う。



グリッソム「…やれやれ、君達か…遺体を採集してしまったな…」


ガイドの持つレシーバーで連絡を受け、ホバークラフトに乗り、マイアミ・デイド署CSIのホレイショ・ケイン警部補、部下のエリック・デルコ、検死官アレックス・ウッズが駆け付けて来た。

グリッソムは手を振り合図をする「ケイン警部補、こっちだ。」

ホレイショ「マイアミに来てたのか(笑)」

アレックス「こんにちは。」

デルコ「お久しぶりです。コカイン事件ではどうも(笑)。」

グリッソム「こちらこそ(笑)」

ホレイショ「せっかく来たなら連絡してくれたら良かったのに…」

グリッソム「まあ、今回はプライベートの昆虫採集だからね。それに、君達はいつも忙しい身体だし…。」

同じ仕事だ。分かっている。

ホレイショ「…せっかくの休暇だったのに死体に出くわすなんてな…。」

グリッソム「全くだ。事件の方からやって来る。」
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