江戸村でござる

□お江戸物語*才蔵とお艶E春告鳥ぷらすオマケ
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お艶は途中でカツオ節とネギと卵も買い込んだ。

有流先生の見立てと、三太の様子によっては白粥に梅干しより、ネギや卵が入った雑炊の方が良いかも知れない。

それでなくても、独り者の三太は、栄養が偏っているフシがある。

卵が食べられれば少しは滋養になるだろう。



三太の住む長屋に着いた。

大家の所に顔を出し「岡っ引きの才蔵の女房ですが、ウチの人から三太が寝込んでいるって聞きまして…。」

大家は愛想良く「ああ、才蔵親分の。お艶さんだね。噂はかねがね、三太から聞いてるよ。」

お艶「何を話しているやら。で?三太は?」

大家「朝からウンウン唸って寝込んでる。何か拾い食いでもしたのかねぇ?」

…ここでも同じような事を言われている。

普段、どんな生活をしているのやら…


お艶「今、ウチの人が有流先生を呼びに行ってます。」

大家「ああ、なら安心だ。三太の家はそこだよ。」と指差した。

大家に礼を言い、家に入ろうとしたお艶は、ふと視線を感じ振り返った。



誰もいない。

気を取り直し「三太、具合はどうだい?」と声をかけ中に入った。



大家「…噂以上の別嬪さんだな。」
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