江戸村でござる
□お江戸物語*才蔵とお艶E春告鳥ぷらすオマケ
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長屋の狭い部屋で、三太は煎餅布団にくるまって、唸っていた。
青い顔をし「あ、姐さ〜ん…」と弱々しい声を出す。
お艶「情けない声出すんじゃないよ、大の男が…腹痛(はらいた)の原因は何なんだい?」
三太「…う〜ん、う〜ん。」
お艶「腹痛だって、お腹丸出しで寝ていて冷えたのか、何か食べて悪いモノに当たったのか、原因が分からないと、有流先生だって困るだろ?」
三太「…有流先生、来るんすか?」
お艶「今ウチの人が呼びに行ってるよ。おっつけ来るだろう。」
三太「……。」
どうも様子がおかしい。
そこへ、才蔵が有流先生の襟首を引っ張るように連れて来た。
才蔵「三太、まだ生きてるか?それとも坊さんの方が良いか?」
お艶「もう、縁起でもない!先生、三太を早く診てやって下さいな。」
有流「ふう、やれやれ。お前さんの亭主に凄い速さで連れて来られたよ。あ〜…、喉がカラカラだ。診察の前に水くれ、水。」