江戸村でござる

□お江戸物語*才蔵とお艶G秋口4話
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実際、“いわきやの親分”才蔵は男前の岡っ引きである。

背が高く、引き締まった身体付きをしており、仕事柄日に焼け、笑うと清潔そうな白い歯が覗く。

尻端折りをし、手下の三太を従え、駆けて行く所なぞ、実に颯爽としているのだ。


お艶は悪戯心が湧いてきて、彼の襟元を押し広げ唇を当てた。

人肌の温かさが心地良い。


才蔵はさすがに目が覚めた「…ん、あ…何を…」

その唇を自分の唇で塞いだお艶。

しなやかな身体が才蔵の上になった。

彼の腕が回される

どことなく嬉しそうな才蔵「…何だい?さっきのだけじゃ足んねぇのかい?」

お艶は嫣然と「さっきはお前さんから、今度はあたしから。」

才蔵の笑みが大きくなった。「…望むところだ。」
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