CSI×ごちゃまぜ☆海外ドラマ×ドラゴンクエスト☆彡

□マイアミ編
Aケイン一族
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サラ「では、今もかつての【勇者】の防具があるのね?」

ホレイショ「ああ。俺の先祖に防具を託した時、彼はこう言い残した。『遥か未来に闇が再び世界を覆う予感がする。俺達はバラバラだった【勇者】の防具やオーブなどを見つけ出すのに苦労し、時間をかけすぎた。もっと早く揃える事が出来たなら、モンスターに殺される犠牲者も少なくて済んだろう。だから次に現れるだろう【勇者】の為に、君にこれを託す。何時の日か次代の【勇者】が現れる時まで守ってくれ』と…」

ギル「そして、君の一族は、長い長い間、そうして来たんだな…。」


ウォリック「じゃあ、何でマイアミ王家が、【勇者】と一緒に戦った仲間って話になってるんだい?」

ホレイショ「…王家の者が【勇者】の仲間の1人だったら国民はどう思う?」

サラ「そりゃあ、尊敬して従うわね。」

ホレイショ「その通り。まぁ王家の名誉の為に言えば、話を持ちかけたのは、こっちの方からだが…。丁度、世継ぎの王子が放浪癖のある奴で、国を長く空けてたんでね。かの王子も一緒に旅をしていたと話が作りやすかった(笑)当時の国王は、自分の世継ぎが、上手く国を治められるか心配してたんだ。年中フラフラしてたんであまり評判も良く無かったし。」


サラ「どうして話を捏造までしたの?」

ホレイショ「実は【勇者】の防具は、それぞれとても珍しくて、大きな美しい宝石が付いている。だから下手な場所には保管出来ないんだ。勿論それは【勇者】だけしか身につけられないマジックアイテムなんだが、平和になると、人は【勇者】の防具である事さえ忘れて、宝石だけでもと奪おうとするだろう。一族だけでは、とても守りきれない。欲に目がくらんだ奴は何をするか分からないからな。【防具の一族】の目的は、防具を次に表れる【勇者】に確実に渡す事だ。俺の先祖は訳を話し、王子の為に話を作る事を条件に、王家所有の土地を提供して貰った。王家には王子が穏便に国を治める手だてを…我が一族には土地の永続的な使用権を…王家所有の土地に、ちょっかいかける奴はそうはいないしな。」


キャサリン「…それが今まで続いて来たの…。」

ホレイショ「その土地には防具を納めた祠がある。【勇者】の仲間の賢者が封印した。…表向きはケイン一族の墓だ…封印により我々一族の者以外は入れないようになっているんだ。…今は…入れるのは、俺だけになったな…。」悲しみが口調に滲んだ。

遥かなる長い時をひたすら、【勇者】の防具を守り通したケイン一族…。

ギルは、彼らの鉄の意志に感動せずにはいられなかった。

椅子から立ち上がり、深々と頭を下げ「貴方の一族の献身に心からの感謝を…。」
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