小説

□descendant 2
1ページ/16ページ



外の様子がおかしい―…

従者達も慌ただしく周りの荷物を最低限にしてカバンに服、食糧を詰め込んでいる…。

十も満たない自分には何も理解していなかった―…



…―ただ、



――母が震える手で俺を握っていた――


「奥様っ!早くお逃げになって下さいっ!!奥様!」
「そういう訳にはいかないわ。こうしている間にも夫が…っ!」
―バンッ―

ここの兵士らしき人が血だらけで入ってきた…。
「……ハァ、…お、お逃げくだ、さい…。じきに敵兵が…こちらに、ぐぅ―っ!」
兵士は倒れてしまった。
母が兵士に歩み寄り母に何かを言った後、その兵士かは息絶えた。

母は再び震える手で俺を掴み残った従者と城を後にした…。

次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ