長編
□5話 リベンジ開炎
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「デカオ君まで!!」
「あんたも熱斗と変わらないじゃないの」
「いやっ違…そんなつもりはっ!っぷぷ、ごっごめっ」
「あっははははは!!」
「あんたらデリカシーなさすぎよ」
やいとが呆れたと言わんばかりの視線を二人に向けた。メイルは、自分は酷く恥ずかしいのに熱斗が大爆笑しているのにカ〜ッと頭に血が上った。
そして笑っている熱斗のパソコンを何やら操作してから、ズカズカと教室から出て行った。
「あ〜ははは…は?…あああ〜〜〜!宿題消しやがったなあああ!!!」
熱斗の宿題データは跡形もなく消去されていた。
「自業自得よねえ」
「くく、熱斗お前が悪い」
学校の電脳内。
「あ〜あ」
「嫌がっているのに笑った熱斗くんも悪いけど」
「勝手に宿題を消したメイルちゃんも悪いわ」
「熱斗さんは自業自得といえば自業自得ですね」
「ガッツガッツ」
ナビ達は先程の熱斗達のやり取りにため息をついた。
「ドライヤーの暴走…これもWWWの仕業なのかな…。ロールちゃん、ナディア、近くにいて何か感じなかった?」
「私は特に」
「私も…」
「そっか…。やっぱり二人に聞いても無駄か…」
別に悪意等微塵もなかったのだが、ロックマンの言った一言にロールはカチンッときた。
「それって私が役立たずって意味!?」
「ガッツ?」
「ろ、ロールちゃん?」
「誰もそんな事言ってないだろ?」
「ロックマンがそんな風に思っていたなんてっ!!」
「だから違うって!!」
今度はこちらが喧嘩をし始め、グライドは頭を抱え、ナディアとガッツマンはオロオロしていた。
「ナディア!ガッツマン!どう思う!?」
「ふえっ!?そ、そりゃロールちゃんは役立たずなんかじゃないし…」
「ロールが正しいでガッツ」
「でしょ!?でしょでしょ!!?」
ロールはロックマンをじと〜っと睨みつけた。
「ナディア、ガッツマン!行きましょう!!」
ぷいっとそっぽを向くと二人の腕をぐいぐい引っ張って行った。
「ろ、ロールちゃん〜っ」
「ロール、大胆…」
こんな状況なのにロールに腕を引っ張られて、ガッツマンのみは小さな幸せを感じたようだった。
「貴方がたも難儀ですねえ…」
「何だよ、ロールちゃんの分からず屋!」
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