長編

□7話 密かに芽生える
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頭にピンクの大きなリボンを頭に付けたメットルン。リボン以外は普通のメットールと変わらない筈だが、とても可愛らしいメットールの女の子に見えた。

「「『『可愛い〜〜〜☆』』」

『良いじゃないの!』

『似合ってるよ!』

「うんうん!」

「すっごく女の子らしくて可愛いよメットルン!!」

「メット〜(照)」

可愛い可愛いと誉められて嬉し恥ずかしそうに頬を染めてモジモジするメットルンを見て女子組はまた、可愛い〜☆と騒ぎながら癒されていた。
一方男子組は…。

『可愛いっちゃあ可愛いけど』

『ウイルスだよな』

「本人達は楽しそうだから良いんじゃないかなあ」

「というかウイルスに性別ってあるんでガスか?」

「シッ、そういう事は言わない方が良いんですよ」

折角当人達が楽しんでいるのですから、とグライドが小声で言うと、ごめんでガス。とガッツマンは頭をかきながら謝った。










「良かったね!メットルン!」

「メットメット〜!」

折角可愛いリボンを貰ったのだからお披露目ついでの散歩をしようという事で、ナディアとメットルンは二人で歩いていた。
メットルンも貰ったリボンを気に入ったようで、とても自慢げにスキップまでしていた。

「メットルンが嬉しいなら私も嬉しいよ」

「メット!」

本当に嬉しそうなメットルンを見ているとナディアも本当にウキウキしていた。メットルンも一緒に喜んでくれているナディアを見て、また嬉しくなっていた。
お互い新しく出来た友達が喜んでいるのが嬉しく、お互いに同じ気持ちなのだ。

「あいつと二人になった時は本当に最悪だったけど、メットルンと会えたなら良かったかな!」

「メット!」

「メットルン、今度は二人であの放火マンをぶっ飛ばしてやろうね!」

ナディアがやる気満々にグッと拳を握ると、メットルンは首を傾げた。
恐らくナディアと初めて出会った時に一緒にいた赤いナビの事だと察したが、何かを言いたそうに鳴いた。

「メットルンはあの時しか会ってないから知らないだろうけど、あいつ放火犯なんだよ!ネット犯罪組織で!しかも幹部のナビなんだよ!?」

あいつのせいでメイルちゃんやロールちゃんが危ない目にあったし、熱斗クンとロックマンも家のレンジが発火して大変だったし!
ナディアは延々と放火マンことファイアマンの事を説明していた。

「乱暴だし口悪いし感じも悪いし。デリカシーもないし、ムカつくし私の事女だからって馬鹿にするし!…だし…で…〜だし…」

段々個人的な意見も混ざり、ナディア本人も思い出してきたのか自分で口にしながら苛々してきていた。
メットルンはふむふむ、とそれに頷きながら大人しく聞いていた。なんて出来たメットール(笑)

「だから次は絶対絶〜対ぶっ飛ばしてやろうね!!?」

「メット!」

絶対ぶちのめすぞー!!とナディアが拳を頭上に突き上げるのに合わせて、メットルンもツルハシを上にあげた。

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