長編

□1話 出会いと始まり
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電脳世界










………キィン………ォオォ…。





キィン……キ………ォォン……。










聞こえる…。

感じる…。

近くに…。

行かなくちゃ…。



行かなくちゃ…。




















ドオオオンッ!!

爆音が響く電脳世界、辺りは所々に火が燃えている。そんな中、二体のナビの姿が。

「オラアアア!!!」

「ぐうぅっ!!」

赤いナビの放つ炎を防ぎきれず青いナビが弾き飛ばされた。

「首をつっこむからこうなる」

「ぐっ…熱斗くん、早く…」

「燃えてなくなれ!!」

赤いナビがアームを青いナビに向け炎を撃とうとしたその時。










…ィイイインッ!パシュウンッ!!!



「!!?」

「何だ!?」

突然ナビの転送反応がし、二人の目の前にナビが現れた。
ゆっくり砂埃が晴れると、そこには一体の女の子ナビが立っていた。

「…き、君は?」

「何だお前は!」

彼女はキョロキョロと周りを見渡し、………違う。とため息を吐いたかと思うとヨシッ!!と急に気合いを入れた。

「え〜っと…」

そして二人をそれぞれ見つめると、状況を把握したのかしてないのかビシッと指差しながら。

「そこの君とあんた!!」

「「!!」」

「どっちが悪役?」

その一言にア然としている二体をよそに、どっち?どっち?!と聞き続ける彼女。

「き、君…」

「"君"じゃないわ、私はナディアって名前よ!そういう君は?」

「ぼ、僕はロックマン………じゃなくて!と、とにかく危ないから下がって!!」

青いナビ、ロックマンがナディアを庇うように前に出た。

「ふむ、あっちの赤い奴が悪人みたいね!」

「いきなり現れてわけのわからねえ事を」

『ファイアマン、そのナビもデリートしちまえ』

「了解」

赤いナビ、ファイアマンのオペレーターらしき男の声が聞こえた。

「早く逃げ…」

「上等よ!やってやろうじゃない!」

「ええー!?」

ナディアは守ろうとしてくれているロックマンを押し退け前へと出た。

「ちょっき………ナディア!駄目だよ!!」

「大丈夫よ!!」

制止も聞かずにファイアマンに向かっていく。

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