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□valentineday
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valentineday




ついに来てしまったバレンタインデー。
ナルトは袋を握り締め本命の元へと向かう。


「う〜、貰ってくれなかったらどうしようってばょ。」


なんせ相手はうちはサスケ。
甘いものが大の苦手だと言う事も知っている。
そして、毎年何人もの女の子を追い返している事も。
昨日サクラから聞いた話だ。

今日こそは素直に…
毎日喧嘩ばかりしているけど、今日だけは素直になりたい。
そんな事を思って走っている矢先


「あ。」


道でばったりサスケに出会ってしまった。
自分の中では、家に着いてから渡す練習をしてそれから…


「ウスラトンカチ、お前そのチョコ貰ったのか?」

「え?!あ、此?そうそう貰ったんだってばょ。」


違う違う。
渡さなきゃいけないんだってばょ。
だけど緊張で口が勝手に滑って伝える事が出来ない。

ナルトが苦悩している間にサスケはチョコをまじまじと見つめている。
まるで珍しいモノを見るかの様に。


「あげようかってば?」

「お前人から貰ったんならちゃんと食えょ。」


さっきの言葉の所為でこの儘じゃ貰ってくれそうも無い。
どうしよう?
正直に言わなきゃ。
サスケが何所かへ行ってしまう前に。


「す、好き!///」

「はぁ?///ι」


ナルトは持っていたチョコを差し出した。
そしてその儘思いを告げる。


「本当は貰ったんじゃないんだ、此。俺が作った、サスケの為に…。」


思い返すと恥ずかしい言葉。
サスケもびっくり顔から笑いに変わっている。
やっぱり退かれた?
それもそうだってば男からのチョコなんて…
唯でさえ甘いもの嫌いのサスケが貰ってくれる訳―――…


「サンキュ…。」

「ほぇ?///ι」


差し出した袋がサスケの手に渡った。
そして袋から箱を取り出して中のチョコを口に入れる。


「美味いじゃん。」


笑顔でそう言って、サスケは何所かへ行ってしまった。

『食べてくれたら脈アリかも?』
そうサクラが言っていたような気がする。


「へへ…。///」


素直になれて良かった。
凄く嬉しくて笑みが溢れた。




―end――…





 
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