09/22の日記

19:26
脱色部屋
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「What's?」


目の前に積まれた書類の山。
カリアは山と剣八を交互に見た。
一体何なんだ、という視線を送りながら恐る恐る声をかける。


「剣八、何だこの書類?」


「十三番隊に届けてこい。」


「何で俺なんだ!?」


「他の連中は任務で出払ってやがるからお前しかいねぇんだよ。」


面倒くさそうに言う上司。
彼の言葉に頭を抱えたくなったカリアは仕方なく書類を受け取る。
まぁ、この喧嘩っ早い連中が行くより温厚な部類に入る自分の方が都合が良いのだろう。
おそらく…






それにしても、やはり山のようにある書類だ。
全てを積み上げて持ってみたが、正直に言おう。
前が見えない。


「(これで誰かにぶつかったら最悪だな…)」

まぁ、こんなに書類を持っている自分を見れば皆避けてくれるだろう。
そう願うしかない。
書類が落ちないように気をつけながら歩いていく。


「うわっ!!」


「What's!?」


横からの衝撃。
カリアはその衝撃を受けた瞬間、最悪な事が頭によぎった。
書類は一瞬で床に広がり、バラバラになってしまった。


「っすみません!」


「へ、あ。
Don't worry.
これくらい大したことじゃないさ。」


広がった書類を見てしまった、と思ったのだろう。
自分にぶつかってきた死神が深く頭を下げてきた。
しかしカリアは別に気にはしない。


「それより、youは大丈夫だったか?
俺、大柄だからぶつかったとき痛かっただろ?」


ゆっくりと立ち上がり、死神の顔を覗き込む。
死神、彼女は申し訳なさそうな表情を浮かべたままゆっくりと顔を覗き込む。
女性にこのような表情をされるのはまだ慣れないカリア。


「いえ、自分は平気です。」


「そう、なら良いんだが。」


「本当に申し訳ありません。」


「だから良いって。
ちゃんと前を見てなかった俺も悪いしな。」


ニコニコと笑みを浮かべ、彼女の頭を撫でる。
瞬間、彼女は目を見開きカリアは反射的に手を引っ込めた。


「Sorry、つい癖でな。」


少し顔が強張った女性に苦笑を向ける。
彼女は彼女でどうすれば良いのか迷っているようだ。
いきなり見知らぬ男性に頭を撫でられて戸惑うのは当然か。
さて、どうこの場を和ませるか。


「あら、ルキアにクロコダイル君じゃない。」


「What's?」


「フィーネ!」


振り返った先にはフィーネがいた。
彼女は多数の薬品を持ちながらカリアとルキアと呼ばれた女性を交互に見る。


「あら、どうしたのルキア。
まさかこの無意識セクハラ男になにかされた?」


「誰が無意識セクハラ男だ!?」


誤解を生むような発言はやめてほしい。
反射的に叫んだカリアは頭を抱える。
全く久しぶりに彼女に会ったと思ったらこの発言か。


「冗談よ。」


「Youのjokeはjokeじゃないだろう。」


「で、ルキア。
何かあったの?」


「軽くスルーか!?」


どうすればいい。
ルキアが非常に困っている表情を浮かべている。
まだフィーネの発言に慣れていないのか?


「フィーネ、この方が…」


「クロコダイル君に丁寧な言葉を使う必要はないわよ。」


「……まぁ、フィーネの言うとおり友好的な態度の方が良いけどな。」


「そうか、ならばこの口調で良いのだな。」


「言葉づかい変わるのが早いね。」


まぁ、別に気にもとめないが。


「で、ルキア。
この子はクロコダイル君
一応私の友人よ。」


一応は余計だ、一応は。
そう心の中で呟きながら彼女の前に手を差し伸べる。


「Hello、ルキア。
俺はカリア・クロコダイル・クック。
よろしくな。」


「私は朽木ルキアだ。
よろしくな、カリア。」




end

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