Novel
□休日の災難
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「ただいまー、と」
「レノー!!」
「うわっ!?」
いつもの通りに帰宅し、レノがリビングへと入室すると黒い髪をしたデカい男が抱き付いて来た。
レノは勢いよく飛び込まれてその男ごと後ろに倒れる。
「いってぇな・・・!このデカブツ!!」
「はは、悪ぃ悪ぃ。レノを待ってる間寂しかったんだよ」
そう言って今レノの上にのしかかっている黒髪の男ザックスは「おかえり、レノ」と一言付け足して、レノの額にキスを落とした。
そのストレートな言葉と行動にレノは顔を朱く染め、
「い、いいから退けよ、と!重い!」
と、ぐいぐいと腕を突っ撥ねてザックスを押し返す。
顔を朱くしながら目を逸らし悪態をつくレノにザックスは思わず笑みが零れた。
「はいはい。なぁレノ、今日どうだ?飲むか?」「あ〜、そうだな・・・ここんとこ飲んでなかったからな、と。久々に一杯やるか」
「おし、そうこなくっちゃな!つまみも買ってきといたぜ」