☆NARUTO長編☆

□新たな日常
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不変なものなどこの世には存在しない。
望めども、望まねども、全ては移り変わっていく。



【新たな日常】



あれから、『箱庭』での生活も二週間が過ぎた。
ここでの暮らしが、日常になりつつある。

最近では、よく窓を見る。
なぜなら、窓から見える景色でしか、今が何時なのか、分からないからだ。

食事が運ばれてくるのだから、それで時間が分かると思ったら大間違いだ。
誰が、憎い狐の為にわざわざ、毎食離れまで運んでくるというのだろうか。
食事が運ばれてこないことなど、しばしば。

よって、窓から漏れる光の加減を頼りに、時間を確認している。
そうでもないと、時間の感覚すらなくなってしまう。
音がしない空間。
それも、原因のひとつではあるが、たいしたことではない。

今、オレ、ナルトは、九尾の狐こと九重(このえ)に、忍術を習っている。
これは、未来が殺されてから、ずっと考えていたことだ。
しかし、実力がない頃のオレが、無防備に外に居ては、狙ってください、と言っているようなものだ。
その点、この箱庭は、理想的だった。

三代目が張り巡らせた結界のおかげで、許可なき者は、離れに足を踏み入れることは出来ない。
食事を運んでくる侍女は、最高一日三回。
(食事の最中は、待機している)

ひそかに力をつけるのに、コレほどまでに理想的な環境は無い。
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