暗いモノ
□助ける事ができない俺
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「喧嘩・・・?」
でもいきなりだった。そんな感じでもなかったし
サスケもなんか呆然としているし……
気にかかった俺は、ナルトの後を追う事にした。
ひたすら走って、ついたのは里の端にある小さな森
( いったいこんなところで何する気だ…? )
気配を消して様子を見ていると、ナルトはクナイを取り出しいきなり自分の手の甲をグサグサと刺しはじめた
慌てて出ていき、ナルトの手首を掴んだ
「何やってんの!」
「!!!」
ナルトの体はビクッと跳ね、俺の顔をゆっくり見上げてきた
「何でこんなことしてんの?痛いでしょ?・・・馬鹿な事するな!!!」
頭に血がのぼってつい怒鳴ってしまう。ナルトは大きく目を見開かせて、涙をいっぱいいっぱい溜めた
慌てて謝り、何故こんな事をしていたのか聞く。
化物?ナルトが?誰がそんな事言ったんだ
傷付いた心よりも痛い思いをして自分を傷付けるなんて絶対おかしいよ…
「馬鹿。だからって自分で傷付けていいわけないデショ?それにナルトは化物なんかじゃない、そんな悲しい事言わないでよ」