名探偵コナン 漆黒の襲撃者

□序章
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ブ〜ン…キィ…
真夜中のとある広めの建物の前に一台の車が停車した。
ガチャ…
車のドアが開き、中から二人の人物がでてきた。
一人は黒のサングラスをかけ、黒の服、黒のズボンをはいた太りぎみの男。
もう一人は銀の髪で、サングラスの男と同様、黒の服に黒のズボンという、黒ずくめの姿をしている。
なによりその目は見た物を凍り付かせるくらい冷たい…。
「ここか…。」
ドアを閉めながら銀髪の男が呟く。
建物の扉の前に二人は立ち、サングラスの男が服のポケットから鍵を取り出し、建物の扉を開けた。
コツ…コツ…。
夜の静かな建物に、二人の足音が不気味にこだましている…。
キィ…
二人は途中にある部屋のドアを開けた。
「まさかやつがこんなところを住家にしてたとはな。」
銀髪の男が電気をつけながらいった。
銀髪の男はその部屋を見渡した。
書斎のような部屋だ。
机にノートパソコンが置かれている。
銀髪の男はそのパソコンを立ち上げた。
ウィィ〜ン…
カタカタカタ…
銀髪の男は慣れた手つきでキーボードを叩き始めた。
数秒たって、突然その手が止まった。
「工藤…新一…。」
パソコンの画面をにらみつけながら銀髪の男が言った。
「兄貴、準備完了しやした。」
部屋の真ん中でなにやら鞄くらいの大きさの機械をいじっていたサングラスの男がそう言って立ち上がった。
それを聞いて銀髪の男はフッと笑みを浮かべた。
パソコンをシャットダウンし、銀髪の男は部屋を出た。
サングラスの男もそれに続いた。
ブルルン!………
建物の外に出た二人は車に乗り込んだ。
車が動き出した。
「やれ。」
銀髪の男の言葉に、助手席に座っているサングラスの男はなにかのリモコンを取り出し、スイッチを押した。
『ドン!!』
さっきまで二人の男がいた建物が爆発した。
真夜中の静かな空に、ただ黒い煙がモクモクと上がっている…。

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