story‐parody‐
□迷いジューンブライド
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「いや、ドレスだろ。」
「何を言っている。白無垢だ白無垢!」
「私の時の着る?」
「喜八郎、あれは型が古いだろう。」
「ちょっと、俺と藤内の式の服ですよ!横から口出さないでくださいよ。」
「何を偉そうに、父である私が一番藤内に似合うものをわかっている。三之助にわかるわけなかろう。」
「立花先輩、いやお義父さん?俺はもう藤内の夫ですけど。」
「賑やかなご家族ですね〜」
「…す、すいませんうるさくて…」
「見ろ!あの真っ赤な頬を!!白化粧しても負けぬ頬だ!白無垢が合うに決まっている!」
「何言ってんすか!あの細かく震える肩みてくださいよ!つか藤内は細いんすよ。細すぎ、お前ちゃんと食ってる?白無垢なんて動きにくいし、藤内倒れちゃいますよ!!」
すぅ
「顔が赤いのも肩が震えてるのもお前らのせいだぁぁぁ!!!!」
キーンと藤内の声が部屋全体に響いた。