過去拍手部屋

□七夕に願い事
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「よし、飾るぞ〜!!」

大きな笹の周りに集まるのは全学年生徒、先生、更には学園関係者まで。

要は忍術学園あげての七夕だった。

はじまりは用具委員会で、しんべえ、喜三太がやりたいと用具委員長の食満に言い出し、(もちろん、委員会活動中にだ。)後輩馬鹿な委員長はすぐ準備してやる、と折り紙やハサミを後輩に渡した。

「…七夕か。」

それが、まずは組内に広まり、用具がやるなら会計も、後輩が喜ぶなら保健も、風流を愛する作法も…


みんなやるなら、一緒にやろうと誰が言ったのかもうわからない。
とにかく、準備は進み、大木先生や利吉、学園関係者まで集まる大きな会になった。



沢山の生徒が騒いでいる中で、黙々と作業する子を見つめる。
何を思っているのか。たのしいか。
つまらないか。


…お前は何を願う?



「!」

突然こちらを向いたきり丸と目が合う。

スタスタとこちらへ向かってくる。

あぁどうしよう。


「先生。」

「な、なんだきり丸。」

スッと差し出されたのは短冊。

「先生まだ自分の書いてないでしょ。ちゃんと書いてよ、みんなかいてんだから。」

「…楽しいか?」

「…」

「なぁ、お前は何を」


…何を願うんだ?



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