短編小説
□君がくれたモノ
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この世には、人間とは異なる『妖怪』と呼ばれる生き物が存在する。
九尾、化け猫、天狗……その種類は様々だが、彼らは見た目が人と違うといって、昔から忌み嫌われた。
しかし、本当の彼らは誰よりも純粋で、優しい心を持っている。
ただそれを伝えるのが不器用で、どうしても人々を驚かしてしまうのだ。
彼らは考えた。
――そうだ！『人間』になろう。そうすればきっと怖がられずに済む。
彼らは嬉々として『人間』に化けた。すべての目的は『人間』と仲良くなるため。
こうして始まった『人間』と『妖怪』の奇妙な共存。果たして、彼らの思いは人々に届くのだろうか。それは、彼ら次第である。