〜STORY〜


 悪と善意が入り乱れる街、ミストシティ〈霧の街〉には闇の処刑人が存在した。
 依頼により悪を抹消する裏組織〈ナイトメア〉には奇妙な輩が集う。
アリス、白ウサギ、チェシャ猫、イカレ帽子屋、眠りネズミ、浮かれウサギ、双子、ハートの女王――
全員で九人の処刑人が今日も闇に紛れ殺戮を繰り返す。


 白銀の銃を手に、黒服のアリスは白ウサギに銃口を向ける。

「この時を……ずっと、待っていた」


 壊れた時計を見つめ、白ウサギは無感情に呟く。

「――時間が、ない」


 チェシャ猫は笑いながらアリスを惑わす。

「その黒い服も髪のように真っ赤に染めちゃえば良いのに」


 お茶会を楽しむイカレ帽子屋、眠りネズミ、浮かれウサギ。

「ノープロブレム。全部この帽子屋に任せなさい」

「――……眠いから早く終わらせよう……」

「キヒャヒャハャ! おいおい……最高に楽しいパーティーだなァ、こりゃ」


そして、双子は女王に問う。

「貴女は僕達を狂わせてくれますか?」

「無論だ。お前達と街を血で染めてやろう」



 楽器は音を失くし、花は色褪せ、愛は朽ち果て――やがて大きな波紋を呼ぶ。

それでも彼等は止まらない。止められない。止まるつもりもない。

 狂気の果てに処刑人達が辿り着く先は――

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