□二人の彼
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家を抜け出し、やってきた丘の上。


そこに一本だけ立っている木がある。


今日は風が心地良い。


それに伴って、葉を揺らす紅葉の木。


足元に落ちた一枚を拾い上げる。


真っ赤に彩られた葉。


ふと、人の気配を感じた。


木の反対側へ回ってみる。



無意識に声が出てしまう。


紅葉が舞う中、木の根元に座っている一人の男の人。


不覚にも、見とれてしまった。



幸いにも、その人は眠っていた。
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