過去拍手SS

□孫家のある週末〜その後〜
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「悟飯ちゃんとビーデルさに子供が出来たらおらはばあちゃんだか……」

 ビーデルが嫁になった時の妄想にふけっていた悟空、チチ、悟天の三人は、おつかいから帰ってきた悟飯に散々怒られた。

 しかし、悟飯とビーデルが勉強しに子供部屋に行った後も、火が付いた三人のその妄想は止まる事を知らない。

「おかあさん、占いのおばあちゃんみたいになっちゃうの? そんなのヤダッ!!」
「チチが占いババみたいになんのはオラもヤダぞ」

 そっくりな親子は言う事もそっくりだ。

「なんねえだよ。ババさまみたいになる前にきっと死ぬべ」

 チチはケラケラ笑いながら言う。

「おかあさん死んじゃうのっ!? そんなの絶対にヤダ!!」

 悟天は本気で泣きそうになっている。

「何くだらねえ事言ってんだ。死なねだよ」

 チチは半ば呆れ気味に笑った。

「チチッ!! くだらなくねえぞ!! 死ぬなんてぜってえ許さねえぞっ!!」
 
 本気で身を乗り出して叫ぶ悟空。

「だから死なねえって」

 何を言うのだと、チチは苦笑する。

「オラより先に死ぬなんて許さねえ!!」

 悟空の目は本気だった。

「二度もおらより先に死んどいてそれを言うだか……悟空さ……オメエより永く生きようと思ったらババ様みたいになるかも知れねえだよ」
 
 チチは完全に呆れながら言った。

「それでもいいから死ぬなんて許さねえかんな!!」
「……死ぬのも占いのおばあちゃんもヤダ……」

 本気で怒っている夫と、本気で泣きそうな次男。

「何でこんな話になっただか……」
 
 チチは嘆息した。


 今日もチチの苦労は絶えそうになかった。


 end

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