過去拍手SS

□Christmas Present
3ページ/3ページ

悟チチver.


 チチが子供部屋から出ると、悟空が微笑みながら立っていた。

「サンタはいい子の欲しいものをくれるんだよな?」
「……んだ」

 チチは悟空の笑顔に不穏なものを感じた。

「悟天のヤツがさ、弟か妹が欲しいって言ってたんだよな。悟天はいい子だから、サンタが来ねえといけねえ」
「……」

「悟天の為にも弟か妹を作らねえとなんねえワケだ」

 ニッコリと笑って悟空は言った。

「……おめえ……悟飯の時にもそれ言ってたべ?」
 
 チチはそう言って一歩後退る。

「悟飯の欲しいものはちっとばっかし遅くなったけどよ、ちゃんとあげただろ?なのに悟天の欲しいものはあげねえワケにはいかねえだろ?」

 悟空は一歩近付く。

「結局おめえが欲しいんでねえか?」

 また一歩後退る。

「そうとも言うが、でも悟天が欲しがってるんだからよ。親なら聞いてやんねとな?」

 またも一歩近付く。

 その顔には満面の笑み。


 ……またか……。

 チチは盛大な溜息を吐いた。


 サンタさん…本当にいるんなら、この旦那をちゃんと働く、わがままでねえ旦那にして下さい…。


 end
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ