雨の日の唄
□雨の日の唄1〜30
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雨の日の唄12
「なあ悟天。」
「なあに?トランクスくん。」
オレは悟飯さんに言われて薪を集めている悟天に声をかけた。
「悟飯さんてさ、絶対ビーデルねえちゃんの事好きだよな?」
「ん?そうだろうね。ぼくもビーデルおねえちゃんのこと大好きだし。」
薪を拾いながら答える悟天。
「そういう意味じゃなくって、男の人と女の人の…恋愛って意味で好きって事だよ。」
「何それ?意味わかんない。」
悟天はキョトンとしている。
恋愛もわかんないのか?オレと1歳しか違わないのに、悟天って子供だよな。
「…どう説明したらいいのかな…?そうだ!!お前のパパとママ、パパとママが恋愛したから悟飯さんとおまえが生まれたんだ。」
「れんあいってのをしたら子供が生まれるの?」
ちょっと違うんだけど…ま、悟天にはそう言ってもいいか。
「そうだ!!」
「じゃあ、兄ちゃんとビーデルおねえちゃんがれんあいしたら赤ちゃんが生まれるの?」
「…そうだ。」
ちょっと飛躍しすぎなんだけど…いっか。
「おまえ、悟飯さんとビーデルねえちゃんの子供見たくないか?」
「…見たい。」
「じゃあ、悟飯さんとビーデルねえちゃんをくっつけないと!!」
あの二人、明らかに意識してるのわかるんだよな。二人とも鈍感だからお互いの気持ちには気付いてないみたいだけど。
「そういえばおかあさんが『ビーデルさは兄ちゃんの嫁になるんだから大事にしねえと』って言ってた。」
「おばさんのお許しはもう出てるのか…。」
「ねえねえトランクスくん、さっきから何言ってるのかよくわかんないよ。」
不安げな悟天。
ホント、悟天てガキだよな。
「だからぁ〜、悟飯さんとビーデルねえちゃんの子供を見るためにはオレ達が頑張らないといけないってコトだ。」
「そうなの?」
「そうなのっ!!」
まだ半信半疑な悟天を言いくるめる。
こんなおもしろい事、ほっとけるかってーの!!
end