novel

□愛しき系譜
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 娘と言うものは難しい事を言うなぁと困惑し、うーんと思案している横でパンはテレビの中の女達をウットリと見ている。

 すると、

「そうだっ!!」

 悟空は何かを思い出したのか急に立ち上がり、数分後アルバムを持って戻って来た。

 そして、ページをめくりパンに差し出す。

「これ見てみろ。ばあちゃんだ」

 そこに写るは若かりし頃のチチ。

 悟空と結婚したばかりの頃の写真だった。

「ばあちゃん!? すごくキレイッ!!」

 そこに写っているチチは、真っ直ぐな黒髪を後ろで束ね、真っ黒な大きな瞳で薄ピンクの頬、ほんのり赤い唇で、細い首に腰なのに胸は形も大きさも程よく、手足もスラッとして、俗に言う美少女だった。

「キレイだろ?」

 悟空は自慢気に言った。

 女の美醜はわからないが、妻が美しい事はわかっている。結婚した天下一武道会ではクリリンもヤムチャも可愛いと騒いでいたし、自分もチチが可愛い、綺麗だと思っていた。

テレビの中の女達のように化粧などしなくても、チチには天然の美しさが備わっていただけではなく、内面から美しさをも発していた。

悟空はチチのそういう部分に惹かれたといっても過言ではなかった。

「うんっばあちゃんすっごくキレイッ!!」

 パンの目がキラキラしている。

「金髪じゃなくてもばあちゃんキレイだろ?」

「うんっ!! あのお姉さん達よりもずっとキレイ!!」

 大好きな祖母が昔はその辺のモデルより数段美しかったのだ。嬉しくて仕方がない。


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