Orikyara Side

□神々の由々しき会議
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神無月――…

もっとも、瑞穂の国に住まう八百万の神々が集まる此処、出雲に於いては神有月と呼ばれている。

彼等は人と人の縁結びを話し合う為にこの一週間の間、出雲の国に集い会合を開く。
今年も沢山の神々が全国から集まっていた。

その中で一際髪を逆立て、頬をおしろいで真っ白に仕上げた女神がエレキギターをかき鳴らすとヒステリックな叫び声を上げた。

「きえええぇい!こんのクソ忙しい時期にえびっさんは今年も欠席しやがって!」

「まぁまぁ、落ち着きなされらむん」

米俵の上でバランスを取りながら一番落ち着きのない格好で座っている男がなだめた。

彼は後からきた神々に手持ちの袋から神聖なるふんどしを渡してながら会議に参加していた。なおかつ、議長もこなしているのだからかなりのてだれのようだった。

「ほんじゃま、次のカポー行ってみようからむん。ん?これは去年、大揉めした異星からきた侵略者らむん」

「大国主命さん!それってもしや、ああ。やっぱり。ケロンの二人でしたね。」

でかっ鼻の猿のような顔をした猿田彦が妻を自分の膝に乗せたままで発言する。二人のラブラブっぷりは毎度の事なので誰も苦言を言うものはいなかった。

「そうらむん。とりあえずカップル成立させたけんど、今年はどうするらむん?」

大国主命は目を細めながら遠くを見た。

「それならうちにきた時のデートの様子で検討してはどうかしらん?」

いかつい顔をしていながら男好きな毘沙門天が大国主命にウィンクしながらしなを作った。

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